横浜市の北西部に位置する地域医療を支えてきた134床のたちばな台病院は、2024年6月からコミュニティホスピタル転換の取り組みがスタートしました。この地域で推進されてきた地域包括ケアシステム「あおばモデル」に必要とされる在宅医療と入院機能(在宅医療のバックベッド機能)を担うコミュニティホスピタルとして期待されています。2025年度には総合診療医が新たに参画する予定で、その取り組みが本格化します。
病院概要
神奈川県横浜市青葉区たちばな台2-2-1
病床数:134床(急性期一般病棟)
標榜診療科:内科・循環器内科・人工透析内科・消化器外科・外科・ 整形外科・リハビリテーション科・脳神経外科・放射線科
併設:たちばな台クリニック
1.都心のベッドタウン 横浜市青葉区が抱える地域課題
たちばな台病院が位置する横浜市青葉区は、1960年代に始まった高度経済成長に合わせて東京へ集中する就労人口の受け皿として開発された地域です。
50年以上が経過した現在は、2020年に人口はピークを迎え減少に転じていて、2024年時点の高齢化率は約25%。今後10年間でさらに上昇することが予測されているように住民の高齢化や建物の老朽化などの地域課題を背負っています。

2.たちばな台病院のこれまでの歴史、現状
医療法人社団一成会 たちばな台病院は、昭和58年に開設し、約40周年を迎える地域に数少ない地域密着型の急性期病院です。
一般内科、消化器外科、整形外科、循環器内科、血管外科と透析といった強みを有していて、年間約1,500台の救急車受け入れ、年間約800件の手術を行っています。また、外来患者は1日350人強(たちばな台クリニック含む)が来院する病院です。コロナ禍においても、この地域で初めて発熱外来を行った病院であり、最大32床のコロナ病床を稼働させて積極的に患者さんを受け入れてきました。
この地域は400床以上の大規模病院が多く存在し、高度急性期や急性期を担っている一方で、高齢者の病状悪化に対応し、速やかに入院できる地域密着型の病院が圧倒的に不足している地域でもあります。

3.地域包括ケアシステム「あおばモデル」を支える病院
2013年、横浜市と東急電鉄の間でこの地域の将来の少子高齢化、住宅やインフラの老朽化、コミュニティの希薄化などの地域課題への対応策を検討する「次世代郊外まちづくり」の推進に関する協定が締結されました。その中で示されたのが地域包括ケアシステム「あおばモデル」です。
この「あおばモデル」では、将来の医療・介護ニーズの増大、病床不足に対応する「地域完結型医療」を構築するために、在宅医療の供給量を増やすこと、在宅医療を支えるバックベッド機能を持つ病院の必要性が示されてきました。
これまでも地域のかかりつけクリニックと在宅医療特化型クリニック(医療法人社団プラタナス 青葉アーバンクリニック)が連携して在宅医療の推進が行われてきましたが、今後、たちばな台病院がコミュニティホスピタルに転換することは、地域包括ケアシステム「あおばモデル」に不足していたピースを埋め、地域包括ケアシステムの拠点となる病院になることが期待されています。

4.たちばな台病院が目指すコミュニティホスピタル
今後、たちばな台病院はこれまでの実績を活かしたコミュニティホスピタルを目指していきます。今後増加する高齢者の救急搬送はもちろん整形外科や消化器外科、血管外科等の手術や循環器のカテーテル、透析などにも対応できるため、たとえ一時的に医療的なトラブルにあっても、救急対応とその後の入院によるリハビリ、退院後は在宅医療でフォローすることができます。
このような急性期から在宅医療、看取りまで一貫した医療サービスを提供することによって、住み慣れたこの地域で安心して最期まで暮らせる環境をつくることができます。
たちばな台病院は「あおばモデル」における地域包括ケアシステムの中核病院として、今まで以上に地域に密着し、地域に必要とされる病院を目指して行きます。
